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【2024/05/17 13:10 】 |
テーラーメイド tpくちばしをつ
最後の言葉が合図になったかのように、スピーカーから騒音が爆発した――乗組員のうちレンズをつけていない者には、「ブラッドロー?サイロン」という言葉が聞きわけられるだけだった。しかし、その名前のおかげで、なぜ自分たちが攻撃を受けていないのか――少なくともまだ――という理由がわかった。カロニア人たちは、この非妥協的《ひだきょうてき》で頑強《がんきょう》な海賊と、彼の船のとほうもない強力さについて、多くのことを聞いていた。そしてキニスンは、敵が彼よりも彼の船のほうを、はるかに警戒しているのを知っていた。
「きみのいうことはわからない!」グレー?レンズマンは、つい最近おぼえた混成語《こんせいご》で叫び返した。「共通語で話せ!」
「よろしい。きみはわれわれが報告を受けたとおり、ブラッドロー?サイロンだ。この不法な攻撃はどうしたことだ? 降服《こうふく》せよ! 部下を武装解除させ、宇宙服をぬがせて、船からTaylormade tp離脱《りだつ》させよ。さもないと、その場で撃破するぞ――副司令官メンドナイより!」
「失礼した」キニスンのサイロンは嘲笑《ちょうしょう》しなかった――まったく――そしてその頑固《がんこ》な頭をたぶん十六分の一インチくらいさげたが、はなはだ簡略に発せられた指令にしたがおうとはしなかった。そのかわり、
「それはとにかく、これはいったいどういう惑星なのか?」彼ははげしく反問した。「わたしがこのいまいましいハークルロイに会いにきたのは、やつが大物で、わたしの系統の商売に関心を持っているから、相当な取引きができるだろうと友人に教えられたからだ。それに、わたしは、やつにちゃんと警告を与えた――わたしが場数をふんでいるから、へたな細工をすれば、鉛筆書きの線みたいに抹殺《まっさつ》してしまうと、はっきり警告したのだ。その結果どういうことが起こったか? わたしがきびしく警告したにもかかわらず、やつは卑怯《ひきょう》な手を使おうとしたので、わテーラーメイド tpたしはやつを抹殺した。やつは自業自得なのだ。すると、わたしが法律でもおかしたというように、きみたちがちっぽけなブリキ張りの船でやってきたのだ。きみたちは自分をなんだと思っているのだ? どんな権利があって、個人的な問題にっこむのだ?」
「そうか、そういう説明は聞いていなかった」映像プレートに映像があらわれた。典型的なカロニア人の顔だ――青く冷酷《れいこく》で鋭い。「ハークルロイは警告を受けたというのだな? 明確に?」
「明確にだ。彼の専用オフィスにいるどの麻薬業者《ズウィルニク》にでも聞いてみるがいい。彼らはほとんどが生きていて、警告を聞いているはずだ」
映像プレートはくもり、話し手はまたわけのわからない言葉でしゃべりだした。しかし、レンズマンは、上空にいる船隊の指揮官が、実際にハークルロイの護衛たちに尋問しているのを知っていた。彼らはキニスンの話が完全に事実と一致していることを知っている。
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【2011/09/08 14:25 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
テーラーメイド R9ンクは映像プ
「やあ――ちびの――地球人――閣下!」ピーター?バン?バスカーク少佐は、そのまったく抵抗不能な武器をふりまわして、それに調子をあわせながら、親しみのこもった思考、歓喜の叫びを伝達した。彼のリズムはくずれた――恐るべき斧が敵のからだにくいこんで、抜けなくなってしまったのだ。デュレウムを埋めこんだ宇宙服でさえ、この、ぶんぶんふりまわされる斧の刃をくいとめることはできなかった。しかし、ときとして宇宙服のために刃が引き抜きにくくなることがあったのだ。巨人は引っぱり、よじった――かえり血をあびたブーツを敵のたたきつぶされた宇宙服の胸板《むないた》にかけ――巨大な背をかがめた――はげしくりきんだ。武器はふつうの人間の腕なら折れてしまうようなはずみをつけてひっこ抜けたがTaylorMade R9、バレリア人の思考はなだらかに伝達された。「愉快じゃありませんか?」
「やあ、バス、でかのバレリア猿!」キニスンは同じ調子でやり返した。「きみたちが必要になるだろうと思っていたよ――ありがとう。だが、はやく離脱しよう」
バレリア人たちは、作戦が成功裏に終了したのちでさえ後退《こうたい》することを好まなかったが、後退のしかたは知っていた。そういうわけで数分のうちに生存者はすべて――そして損害はおどろくほど少なかった――ドーントレス号の内部にもどった。
「フランク、わたしの快速艇を拾いあげてくれたろうね」キニスンが「大装置盤」についている若いレンズマンにむけた思考は、質問ではなく断定《だんてい》だった。
「もちろんです。閣下。やつらは急速に集結しましたが、閣下がテーラーメイド R9おっしゃったとおり、敵対的行動はとりませんでした」フラレートにむかって、おちついた態度でうなずいた。映像プレートは、空に戦闘用宇宙船が散開していることを示していた。
「|空飛ぶ鉄槌《モーラー》はいないかね?」
「探知されるかぎりではまだおりません」
「QX。はじめの命令どおりにしてくれたまえ。|空飛ぶ鉄槌《モーラー》を一隻でも探知したら、エイブル作戦を遂行する。エイブル作戦が発令されれば、わたしは即座《そくざ》に自動的に指揮権を失うが、そのような発令があるまでは、わたしが指令を与える。彼らがどのようなものであるかについては、わたしもまったく想像がつかない。彼らの指揮官がどういう行動に出る決定をするか、それしだいだ――こんどは敵が手をうつ番だ」
【2011/09/08 14:24 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
母に対してそれをする
「残念ながら知りません」キットが眉をひそめて思考を集中している様子は、彼の父親の特徴的なしかめっつらを、彼女につよく連想させた。「推定――疑惑――理論――充分な予感というほどでもないんです。しかし、ぼくは思うんだが――不思議だと思うんだが――」彼は小学生のように当惑《とうわく》して言葉をとぎらせたが、やがて早口につづけた。「ぼくがとても個人的な問題に立ち入ったら、ひどく気にしますか?」
「わたくしがそんなことを気にしないのは、わかっているでしょう」キットの思考はふだんは明白で正確だったが、それに反していまの質問はひどくあいまいだった。しかし、クラリッOdyssey Golfサは、いずれにもあてはまるように答えた。「わたしの生活についても、あなたの生活についても、あなたとすっかりうちあけて話しあえないほど、秘密だとか個人的だとかいう問題や事件や行動なんて、考えられないわ。あなたは考えられて?」
「いや、考えられません――しかし、これはべつなんです。あなたは女性として最高です――これまででもっとも美しくて、もっともすぐれています」この言葉は、三角形には三つの角があるという叙述《じょじゅつ》と同じように、ごくあたりまえの口調でいわれたが、クラリッサは心底《しんそこ》からぞくぞくした。
「グレー?レンズマンとしても、他のグレー?レンズマンより、はるミズノ ゴルフかにぬきんでています。しかし、あなたは第二段階に完全にふさわしくなるべきです。そして――そう、いつか手におえないようなことにぶつかったら、ぼくが――つまり、あなたは――」
「わたくしが第二段階レンズマンの資格がないっていうの?」彼女はしずかにたずねた。「わたくしは、自分にその資格がないのをよく知っているわ。そして、明白な事実を認めることは、ちっとも感情を傷つけるものじゃないのよ。いわせてちょうだい」キットが抗議しはじめようとしたので、「ほんとに、わたくしがふつうのレンズマンに任じられるだけでも、とんでもなく厚かましいことだわ――わたくし、いつも悩んでいたのよ、キット――考えてもNIKE Golfごらんなさい、レンズマンたちはみんな、どんなにすばらしい人たちで、それぞれがレンズを手に入れるまでに、どんな試練を通過しなければならなかったでしょう。独立レンズマンについてはいうまでもないわ。あなたもわたくしと同様よく知っているように、わたくしはレンズを獲得するにふさわしいことは何もしていないのよ。わたくしのレンズは、銀の大皿にのせてもらったようなものだわ。わたくしはレンズにふさわしくないのよ、キット。真のレンズマンたちは、みんなそのことを知っているわ。あの人たちはそれを知ってるはずよ、キット――そう感じているはずよ!」
「あなたはこれまで、だれかにそんなふうに告白したことがあTitleist golfりますか? ないでしょう」キットは汗を流しながら口をつぐんだ。これは彼が心配したよりもやさしそうだ。
「そんなことできなかったのよ、キット。あんまり深刻な問題ですもの。でも、さっきもいったように、あなたとなら、どんなことでも話しあえるわ」
「QX。この問題は、ママが一つの質問に答えてくれただけで解決しますよ。あなたは自分がレンズにまったくふさわしくないのにレンズを与えられたと、本気で信じてるんですか? 完全に――あらゆる瞬間に――そう信じていますか?」
「あら、そんなふうに考えたことはなかったけど――たぶんそうは信じてないわ――そうよ、たしかに信じてないわ」クラリッピン ゴルフサの沈んだ表情は、目に見えてあかるくなった。「でもやっぱりわからないわ。どうして、なぜ――」
「はっきりしていますよ」キットがさえぎった。「あなたは、ほかの人たちが熱心に努力して手に入れなければならないものを、生まれつき持っているんです――これまで、どこのどんな女性も持ったことのない能力をね」
「もちろん、わたくしの娘たちは別でしょう」クラリッサは、なかばうわの空で訂正した。
「妹たちは別です」彼は賛成した。自明の事実について母の言葉に賛成することはさしつかえない。「ぼくの言葉を信用してください。ぼくは他のレンズマンが、あなたに充分、能力があるのを認めているというこタイトリスト ゴルフとを知っています。彼らは、アリシア人がレンズマンに必要な能力を持っていない者のためにレンズをつくったりはしないということを、百も承知しています。だから、ぼくはある作戦について、あなたと相談するためにここへきたわけですが、いまその作戦にそなえる意味で基礎工作をやったのです。あなたに資格がないというような問題ではありません。あなたは、あらゆる点で資格があるんですから。あなたは当然持つべき能力が、ちょっと未熟だというだけのことです。あなたはほんとうは第二段階レンズマンです――それは知っているでしょう、ママ――しかし、あなたは第二段階レンズマンの訓練を受けにアリシアへ行ったことがありません。こゴルフ用品の仕事は、たいへんな仕事になるかもしれません。ぼくは、あなたが完全な準備をととのえずに、そういう仕事にとびこんで行くのに反対です。ことにあなたは、そういう訓練を受ける能力が充分にあるんですから。メンターは二、三時間滞在で、あなたを訓練してくれるでしょう。いますぐアリシアへ行きませんか、それともぼくが案内しましょうか?」
「いやよ――行けないわ!」クラリッサはあとずさりしながら、強調するように頭をふった。「ぜったいにだめ! できないわ、キット――とっても!」
「なぜだめなんです?」キットは驚いた。「なんだ、ママ、ほんとにふるえていますね!」
「知ってるわ――ふるえずにゴルフ格安いられないの。だからなのよ。大宇宙を通じて、わたくしがほんとうにこわいのはメンターだけだわ。メンターについて話すだけなら平気だけれど、実際に彼と同席するとなると、考えただけで身ぶるいがでるわ――それだけのことよ」
「わかりました――でも、そうすればきっと効果があるんだがな。パパはそのことを知ってますか?」
「知っているわ――というより、わたくしがメンターを恐れていることは知っているけれど、あなたが知っているような意味では知らないわ――本当のことはわかっていないのよ。キムは、わたくしが臆病だとか泣虫だとかいうことが、思いもよらないんだわ。わたくしも、キムにそう思われたくないPing golfのよ、キット。だから、どうぞ知らさないでちょうだい」
「知らせやしません――そんなことをいおうものなら、パパはぼくを張り倒すでしょう。じつのところ、ぼくもあなたの自画像にはまったく納得がいきません。冷厳《れいげん》な事実として、あなたが臆病者でも泣虫でもないことはあきらかですからね――それはママがこれまでにしでかした、いちばんばかげたあやまちですよ。あなたの考えは一種の固定観念です。もしそいつが除去できないとすると――」
「できないわ」彼女はきっぱりいった。「あなたが生まれるまえから、ときどき努力してみたの。いずれにしても、これは恒久的《こうきゅうてき》に植えつけられた観Mizuno golf念で、根が深いのよ。わたくしは、キムが仕事をすっかりまかせてくれないのを、ずっとまえから知っていたわ――あの人にはそれができなかったのよ――それで、わたくしは自分でアリシアへ行くか、少なくともそのことについて、メンターに呼びかけるかしようと、何度も努めたんだけれど、できないのよ、キット――とてもできないのよ!」
「わかります」キットはうなずいた。彼はいま理解したのだ。彼女が感じているのは、本質的に根本的には恐怖ではない。それは恐怖よりもっとはげしく、もっと根深いものだ。それは真の嫌悪だ。生命力にみちた人間の女性が、無限の歳月にわたって性的思考をまったく持たなかった神秘的怪物に対ナイキ ゴルフしていだく、基本的で無意識的な、性に根ざした反応なのだ。彼女は自分の感情を分析することも理解することもできないが、それは生命の潮《うしお》そのものと同様に不変で、根づよく、古いものなのだ。
「しかし、それと同じくらい効果のある別の方法があります――あなたについては、もっと効果があるかもしれません。ママはぼくがこわくないでしょう?」
「なんて愚問でしょう! もちろんこわくないわ――まあ、じゃあ〈あなた〉が――」彼女は表情ゆたかな目を見開いた。「あなたたちは――とくにあなたは――わたくしたちよりはるかにすぐれているわ――それは当然のことだけれど――でも、あなたできるの、キットオデッセイ ゴルフ? ほんとに?」
キットは自分の心の一部を超高帯域にあげた。「メンター、わたくしは精神訓練の技術を知っていますが、まずうかがいたいのは、べきかどうかということです」
「若者よ、するべきだ。それが必要なときがきたのだ」
「第二に、――わたしはこれまでこういうことをやったことがありませんし、対象はわたしの母です。もしわたしがへまをやって、母の心に害を与えれば、わたしは自分を許せないでしょう。あなたが立ち会って、わたしが失敗しないように気をつけてくださいますか? そして警戒にあたってくださいますか?」
「立ち会って、警戒にあたろう」
【2011/09/08 14:00 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
目を思いきりこらし
しかし、それは実体化しなかった。てはじめて、霧よりもっと薄い影のように見わけられるだけだった。宇宙船らしいものの中にいる乗組員は、空中に描いた筋のようにかすかで、細部は区別できない。それらはすべて実体化することはなかったが、ただ一つだけ固体化しつつあるのは、キニスンをねらって下降《かこう》してくる真っ黒い物体、巨大なはさみ道具と目のあらい重い網とを組みあわせた物体だった。
キニスンのデラメーター式放射器は、最大の強度と最小の開口で火を吐いた。が効果がない。その物体はデュレウムだった。信じられないほど密度が大きく、極端《きょくたん》に耐火性の合成物質で、純粋エネルギーで飽和させられており、通常の空間と超空間チューブを構成している擬似《ぎじ》空間との中で共通に存在できる唯一の物質なのだ。レンズマンは慣性中立器のスイッチテーラーメイド R7を入れ、無慣性状態に移行した。しかしその操作も敵に予想されていた。ボスコニアの技術員は、彼がするすべての動作にほとんど同時に対応し、網は彼を包囲した。
そのとき、半携帯式放射器が火を吐いた――強力な熱線だ――しかし、それらも発射されなかったと同様だった。熱線はデュレウムの鎖を切断することができなかった。目標の幽霊《ゆうれい》のような侵入者に、害も与えずに通過した――貫通したのではない。キニスンはボスコニア船に運びこまれた。通常の空間から擬似空間に移行するにつれて、船体、装置、乗組員などが、しだいに強固に実体的に感じられるようになった。
擬似世界が現実化するにつれて、後方の基地の現実性は、非現実性へと希薄化していった。数秒のうちに、基地は完全に消滅《しょうめつ》した。キニスンは、自分が味方の人々の感覚から消滅したことを知った。しかしこの船は、充分に現実性をそなえてTaylormade R7いた。彼の捕獲者《ほかくしゃ》もまたそうだった。
網が開き、レンズマンは不名誉にも床にぶちまけられた。牽引ビームが彼の火を吐くデラメーターをもぎとった――手や腕がそれといっしょにもぎとられるか否《いな》かは、彼の意志しだいだった。牽引ビームと圧迫ビームが彼をぐっとひき起こし、部屋の鋼鉄の壁にたたきつけて、身動きできないようにした。
彼は憤然《ふんぜん》として、もっとも致命的《ちめいてき》な武器を投射した。ウォーゼルが考案し、ソーンダイクがつくった、精神で操作される思考波で、思考と生命に不可欠な分子を分解してしまうのだ。しかし、なにごとも起こらなかった。彼は探知して、自分の知覚力さえ、人間に似た敵のからだのどの部分からも、一フィートくらい手前で停止するのを知った。彼は心をおちつけて思考した。ふいにある事実があきらかになった。彼は、はっと胸をつかれた。</
【2011/09/07 14:44 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
まで大統領が立っ
キニスンがしばしば述べたように、レンズマンのジェロンド代将《だいしょう》は、いくらか権威主義的なところがあった。彼は自分の基地が、調整官の考えているほど弱体《じゃくたい》だとは信じなかったし、信じることができなかった。キニスンは、通常の防御がすべて無益であることを知っていたから、それについては指示することさえしなかった。ジェロンドは、それまで無敵《むてき》だった兵器や、難攻不落だった防御装置が、突然無意味になったとは信じられなかったので、自己の意志でそれらを総動員した。
すべての休暇は取り消された。すべての探知器、すべてのビーム放射器、すべての攻撃防御装置には、完全に要員が配置された。全員が緊張し警戒していた。ジェロンドは異常な事件が起ころうとしているタイトリストap2ことを感じはしたが、そのベテランらしい頑固な心の中では、自分や部下に充分の戦闘力があるものと確信していた。
夜の十二時二分前、宇宙服をつけた大統領と護衛たちは、ジェロンドのオフィスを出た。一分後、彼らは指定された部屋のドアのまえを通りすぎた。彼らの後方で一発の爆弾が破裂したと思うと、後方の枝廊下から、宇宙服をつけた男たちが叫び声をあげながらとびだした。だれもが立ち止まってふりむいた。目に見えないで空間にただよっている三次元的超空間サークルの中にいる、目に見えない観測員もそうしただろう。姿をかくしているキニスンはそう確信した。
キニスンはドアをさっと開くと、説明的思考を大統領にすばやく投射《とうしゃ》するなり、彼を部屋に引き入れ、パトロール隊基地でさえも通常は見かけないような兵Titleist ap2器で武装した一団のレンズマンのただなかに押しこんだ。ドアがぱたりととざされると、一瞬まえていた場所には、大統領が着用していたと同じ宇宙服姿のキニスンが立っていた。この交換には一秒たらずしかかからなかった。
「QX、ジェロンドおよび諸君!」キニスンは思考を投射した。「大統領は安全だ――わたしが交替する。二倍速度で直進《ちょくしん》――急げ――! 離脱《りだつ》――われわれに兵器を使用するチャンスを与えるのだ!」
宇宙服を着用していない人々は駆けだした。そのとたん、二十四号室のドアがさっと開き、開ききりになった。他のドアからも枝廊下からも兵器が噴射《ふんしゃ》した。事実上、超空間チューブの末端をなしている超空間サークルが、しだいに濃く浮きあがってきた。
【2011/09/07 14:43 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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