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「きみはおもしろい男だ」ボスコーン人の言葉は、またドーントレス号の全乗組員に理解できるようになった。「ハークルロイのことは忘れよう――おろかさにはそれ相応のむくいがある。物質的損害は現在のところ、問題ではない。われわれがきみについて知り得たところによれば、きみはいわゆる銀河文明に所属していたことがない。また、きみがわれわれの一員ではないし、これまでもそうだったことはないということも知っている。きみはいかなる方法で行きのびることができたのか? そしてなぜ単独で行動しているのか?」
「『いかなる方法で』というのは容易なことだ――わたしがここのきみの友人にやってのけたように、相手より一歩だけ先んじることと、いい技師を使って、自分の船に他の船が持っているあらゆる装備はもちろん、考案し得るかぎりの装備を持たせることが秘訣《ひけつ》だ。『なぜ』という問題も単Taylormade Burner純だ。わたしはだれも信用しない。自分がしようとしていることをだれにも知らせないから、だれにも背中から突き刺されることはない――わかるかね? これまでのところは、それがうまくいったのさ。わたしはまだぴんぴんしてとびまわっている。他人を信用する連中はそうはいかない」 「わかった。粗雑《そざつ》だが筋はとおっている。きみを研究すればするほど、きみがわれわれの戦力に有効な援軍《えんぐん》になるにちがいないと思うようになった――」 「そんな取引きはいやだよ、メンドナイ」キニスンは櫛《くし》を入れてない頭をつよくふってさえぎった。「わたしはこれまでボスから命令はないし、これからも受けるつもりはない」 「それはきみの誤解だ、サイロン」メンドナイは奇妙に忍耐づよかった。キニスンは侮蔑《ぶべつ》的に彼の称号を省略したのだから、相手はロケットのように爆発してもしかるべきテーラーメイド バーナーだったのだ。「わたしはきみを部下ではなく、同盟者にしようと考えているのだ。まったく独立な同盟者として、相互に有利な、ある事業に協力するのだ」 「たとえば?」キニスンは、はじめてちょっぴり関心を示した。「きみはいまのところ、もっともなことをしゃべっているようだが、わたしにはどんな利益があるんだね? たっぷりなけりゃだめだぜ」 「たっぷりあるだろう。きみがすでに示した能力と、きみの背後にあるわれわれの膨大《ぼうだい》な資源をもってすれば、きみはこれまで一年間に獲得した以上の利益を、毎週獲得できるだろう」 「ほう? きみたちのような連中が、わたしのような人間とそういう仕事をしたがるとはな。ところで、|きみ《ヽヽ》はその仕事でどういう利益を得るつもりなのだ?」キニスンは反問しながら、装置盤の前にいる若いレンズマンに、鋭敏《えいびん》な思考をレンズで伝達した。 PR |
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